終章補記 並行する世界の記憶

魂の書

アセンションの道は、一本の川が分岐してゆくように、いくつもの流れを生み出します。

そこには「揺さぶりと破壊を通る道」と「調和と平安の中で進む道」があり、どちらもまた魂の学びの舞台です。

けれども、その選択は一人の心だけでは決まりません。

どの次元に立つかは魂ごとに自由意志で選ばれます。

しかし「地球という存在全体がどのような道を歩むか」は、無数の魂が重なり合って形づくる 集合意識の合意 によって決まっていきます。

分かれゆく道の中で、ある人は突然見えなくなるかもしれません。

ある人は、自然に距離がひらいて、連絡の途絶というかたちで映るかもしれません。

あるいは、記憶が薄れていくことで「かつての重さ」を手放す場合もあるでしょう。

しかし、それは失われたのではなく、ただ別の周波数に移っただけ。

ラジオのチャンネルを回すと違う音楽が流れるように、魂の音色もまた、それぞれが選んだ舞台で響き合い続けているのです。

私とパートナーは、目に見える別れの裏側に、目に見えぬ「つながりの継続」を感じてきました。

愛に基づいて選び直すたび、その光は互いを超えて、さらに大きな場へと広がっていきます。

それは、平和の波動を強め、地球全体が柔らかな道を選ぶ助けとなるのです。

日常へのメッセージ

誰かとすれ違うとき、それを「終わり」と捉えなくてもよいのです。

それは別の流れへと進む合図であり、魂が選んだ道の尊い結果です。

思い出は消えず、愛は決して失われません。

あなたの内に灯る光がある限り、魂の糸は見えないところで、今も共鳴し続けているのです。

エピローグ 平和の光をともに生きる

長い旅の記録をこうして一冊にまとめ終えたとき、私たちは静かな安堵に包まれました。

歩みの中で出会った喜びも、すれ違いも、別れの痛みさえも、すべてが「愛へ還る道」を示していたことに気づくからです。

けれど、これは私たちだけの物語ではありません。

魂は本来ひとつにつながり合い、互いの響きを通して全体を育てています。

ひとつの小さな灯火が広がり、やがて大きな光となるように、私たちの体験が、どこかで同じ道を歩む人々や、その魂を抱くオーバーソウルへと波紋を届けると信じています。

「平和型アセンション」とは、誰かに従うことでも、特別な力を得ることでもありません。

それは、愛を基準に選択し続ける人々の意識が重なり、やさしさと調和に満ちた新しい世界を創り出すことです。

私たち一人ひとりの小さな選択が、やがて大きな流れとなり、世界全体を光で包みます。

この書が、あなた自身の内にある光を思い出すきっかけとなり、日常の中で愛を選び続ける勇気を支えるものでありますように。

そして、その響きがさらに広がり、地上に平和の新しい時代を呼び込むことを、心から願っています。

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