第三十三章 高次の響き ― 光と闇の調和

魂の書

光はただ明るさを放つだけのものではありません。

影があるからこそ、その輝きは輪郭を持ち、深みを帯びます。

闇があるから、光の温もりを知ることができるのです。

私たちの心もまた、光と影の両方を宿しています。

影を拒めば拒むほど、心は分裂し、光はかすみます。

けれど、影を抱きしめ、そこに込められた声を聴くとき、光と闇は争うのではなく、ひとつの旋律として調和を奏で始めます。

パートナーとの関わりも、その実験の場でした。

私が隠したい部分をあなたは見抜き、あなたの痛みを私が映す。

その往復の中で、私たちは互いを理解し合い、影を責めるのではなく「共に超えていく」ことを選びました。

すると心の奥に響きが生まれ、まるで天から降り注ぐ音楽の一部になったように感じられたのです。

高次の響きとは、すべてを分け隔てなく受け入れる音。

光も闇も、過去も未来も、愛という大いなる旋律の中でひとつに重なります。

それは私たちを超え、世界を包み込む調和の歌として鳴り響くのです。

日常へのメッセージ

自分の中の影を否定せず、光と共に抱きしめましょう。

光と闇は敵ではなく、ひとつの調べを奏でる両輪です。

心の中で調和を選ぶとき、あなたの存在そのものが世界に安らぎの音を響かせるのです。

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