第十四章 赦しの場 ― 魂が開かれる瞬間

魂の書

人は生きる中で、誰かを傷つけたり、逆に深く傷つけられたりします。

その痛みは心の奥に沈み、長い時間をかけて固まり、やがて自分を閉ざす壁となっていきます。

私たちもまた、家族や身近な人との関係の中で、解けないと思えるような葛藤を抱えていました。

けれど、あるとき気づきました。

赦しとは相手を許すことだけではなく、自分自身を許すことでもあるのだと。

過去の自分を否定するのではなく、「あの時はそれが精一杯だった」と受け入れるとき、心は再びひらかれます。

そこには軽やかな風が流れ、重くのしかかっていたものが静かに溶けていきました。

赦しの場は、傷を消し去るのではなく、傷を光に変える場所です。

過去の痛みを抱えながらも、その中に宿る学びを見出すとき、魂は新たな力を得ます。

そしてその力は、他者を裁く心を解きほぐし、より深い愛の循環を生み出すのです。

日常へのメッセージ

心に残る痛みや後悔を抱えたままでもかまいません。

それを否定するのではなく、やさしく赦すことで、痛みは光へと姿を変えます。

赦しはあなたの魂を解放し、新しい一歩を踏み出す勇気を与えてくれるのです。

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